かんりにんです。
燃費・トルク感を含めてディーゼルにこだわりがあるなら、在庫の改良前モデルを今のうちに押さえるのがおすすめです。新型2.5Lガソリンは出力こそ上がるものの、税制・燃費の面ではディーゼルの上位互換とは言い切れません。
2026年7月23日、マツダが「マツダ3」「CX-30」の一部改良を発表しました。目玉は新エンジン「e-SKYACTIV G 2.5」の追加ですが、同時にディーゼルエンジン(SKYACTIV-D 1.8)は廃止され、販売は2026年8月から順次開始されます。この記事では、廃止の背景、改良前後の価格差、買うべき人・待つべき人の判断軸、在庫車の探し方、値引き交渉のポイントまで整理しました。
マツダ3・CX-30ディーゼル廃止の概要(2026年7月23日発表)

まず今回の改良の全体像を押さえておきます。マツダは2026年7月23日、マツダ3とCX-30の商品改良を発表し、同日から受注を開始しました。改良の柱は大きく4つあります。
- 新エンジン「e-SKYACTIV G 2.5」(マイルドハイブリッド)の追加
- グレード名称・機種体系の整理
- 特別仕様車「Air Edition」の設定(CX-30)
- CX-60/CX-80で先行導入していた最新ADAS(先進運転支援システム)の展開
そしてこの機種体系見直しに伴って、両車種ともディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 1.8」搭載グレードが廃止されました。これまでマツダ3には「XD S Package」「XD Drive Edition」「XD Retro Sports Edition」、CX-30には「XD S Package」「XD Drive Edition」といったディーゼルグレードが用意されていましたが、2026年8月発売モデル以降はラインナップから姿を消します。
なぜディーゼルが廃止されたのか
廃止の理由についてマツダは、欧州を中心とした世界的な環境規制の強化を踏まえた生産効率化を挙げています。今後マツダのディーゼルエンジンは、CX-60・CX-80など上級の中大型SUVで構成する「ラージ商品群」に絞り込まれる方針です。つまりマツダ3・CX-30のような「スモール商品群」からはディーゼルという選択肢そのものがなくなり、今回の1.8Lディーゼル廃止はその第一弾という位置づけになります。CX-5のディーゼルも2026年5月の改良ですでに廃止されており、今回のマツダ3・CX-30はその流れを引き継いだ形です。
言い換えると、これは一時的な在庫調整ではなく、マツダの商品戦略として決まった不可逆の変更だと言えます。「そのうちディーゼルが復活するかもしれない」と待っても、スモール商品群に関しては可能性が低いというのが実情です。
| 項目 | 改良前(〜2026年7月) | 改良後(2026年8月〜) |
|---|---|---|
| ディーゼル(SKYACTIV-D 1.8) | 設定あり | 廃止 |
| 2.5Lガソリン(e-SKYACTIV G 2.5) | 設定なし | 新規追加 |
| 特別仕様車 | Retro Sports Edition等 | Air Edition(CX-30) |
| ADAS(先進運転支援) | 従来仕様 | CX-60/CX-80譲りの最新仕様に刷新 |
価格はどう変わった?旧ディーゼル vs 新2.5Lガソリン【グレード別比較】

ディーゼル廃止でもっとも気になるのが価格です。単純なグレード比較では、新型2.5Lガソリンのほうが高くなっているケースが目立ちます。
マツダ3の価格比較
| グレード | 価格 | 備考 |
|---|---|---|
| XD S Package(旧ディーゼル) | 約288万7,500円 | 改良前・廃止グレード |
| XD Drive Edition(旧ディーゼル) | 約317万7,900円 | 改良前・廃止グレード |
| 25S(新2.5Lガソリン・2WD) | 約305万8,000円 | MT/AT選択可 |
| 25L(新2.5Lガソリン・2WD AT) | 約319万円 | 新規設定 |
| 25L(新2.5Lガソリン・4WD AT) | 約342万6,500円 | 新規設定 |
エントリーだったXD S Package(約288万円)と、新エントリーの25S(約306万円)を比べると、その差は約17万円です。装備面では2.5Lガソリンへの排気量アップやマイルドハイブリッド化というプラスもありますが、単純な支払額としては「実質値上げ」になっています。
CX-30の価格比較
| グレード | 価格 | 備考 |
|---|---|---|
| XD S Package(旧ディーゼル) | 約303万4,900円〜 | 改良前・廃止グレード |
| 25L(新2.5Lガソリン・2WD) | 約341万円 | 新規設定 |
| 25L(新2.5Lガソリン・4WD) | 約364万6,500円 | 新規設定 |
| 25 Air Edition(2WD) | 約352万円 | 特別仕様車 |
| 25 Air Edition(4WD) | 約375万6,500円 | 特別仕様車 |
CX-30も同様の傾向です。旧ディーゼルのエントリー(約303万円)に対して、新設定の25Lは約341万円からとなり、価格差はマツダ3以上に開いています。加えて、これまでの機種体系ではガソリン20S・20Gとディーゼル系の間を埋める中間グレードが存在しましたが、ディーゼル廃止によってそのポジションが空白になり、価格帯の「飛び」がやや大きくなっている点も見逃せません。
実質値上げの理由をどう捉えるか
価格差が生まれている一番の理由は、排気量が1.8L(ディーゼル)から2.5L(ガソリン)へ引き上げられたことです。エンジン単体のコストが上がっているうえ、自動車税は排気量に応じた区分になるため、維持費の面でも旧ディーゼルより高くなる可能性があります。一方でディーゼル特有だった「実燃費の良さ」「低回転からの太いトルク」は、2.5Lガソリン+マイルドハイブリッドに置き換わることで失われます。なおマイルドハイブリッドは、走り出しや加速時にモーターがエンジンを補助する簡易的な仕組みで、モーターだけで走行することはできません。ハイブリッド化といっても燃費がディーゼル並みになるわけではない点は、あらかじめ理解しておいてください。街乗り中心で燃費を最優先するなら、必ずしも新型が有利とは言えない点は押さえておきたいところです。
ガソリンとディーゼルそれぞれの燃費・維持費の違いをより詳しく知りたい場合は、こちらの比較記事も参考にしてください。
CX-30 ガソリン vs ディーゼル どっちがお得?【2026年最新】維持費・燃費・値引き比較
今すぐ買うべき人・待つべき人の判断軸

価格差と廃止の背景を踏まえたうえで、在庫のディーゼル車を買うべき人と、新型2.5Lガソリンを待つ・選ぶべき人を軸ごとに整理しました。
| 判断軸 | 在庫ディーゼル車を買うべき人 | 新型2.5Lガソリンを選ぶべき人 |
|---|---|---|
| 燃費重視度 | 高速・郊外中心で実燃費を最優先したい | 燃費より静粛性・扱いやすさを優先したい |
| 走行距離 | 年間走行距離が多く燃料代の差が大きい | 年間走行距離が少なく燃費差の影響が小さい |
| MT/ATへのこだわり | ディーゼルMTの走行感が好み | MT設定は25Sでも選べるため大きな差はない |
| 初期費用 | できるだけ安く抑えたい(在庫車は値引きも狙える) | 数十万円の差なら最新装備・ADASを優先したい |
| 将来のリセール | 今の購入費用を優先し、将来の売却額は二の次 | 希少になる旧世代より現行ラインナップを持ちたい |
特に「高速道路や郊外の移動が多く燃費重視」「初期費用をできるだけ抑えたい」という人にとっては、在庫のディーゼル車は今後二度と選べなくなる貴重な選択肢です。逆に「最新のADASを使いたい」「Air Editionのような特別仕様車の内装に魅力を感じる」という人であれば、無理にディーゼルにこだわらず新型を選ぶ判断も十分合理的です。マツダ車全体の待つべきか論争に関心がある人は、他車種の判断軸もあわせて確認しておくと比較がしやすくなります。
新型フィットは待つべきか今買うか?2026年7月改良と現行値引きを比較
ディーゼルにこだわらないなら?ライバル車種という選択肢
ここまで「在庫のディーゼルを買うか、新型2.5Lガソリンを選ぶか」の二択で整理してきましたが、そもそもマツダ3・CX-30以外の選択肢も視野に入れて比較したい人もいるはずです。マツダ3の主な競合はトヨタ カローラスポーツ、ホンダ シビック、スバル レヴォーグ/WRXあたりが挙げられます。それぞれ得意分野が異なるため、簡単に整理しておきます。
| 車種 | パワートレインの傾向 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|
| マツダ3(新型2.5Lガソリン) | マイルドハイブリッド、質感重視の走り | 内外装の上質さと欧州的な走行フィールを重視したい人 |
| トヨタ カローラスポーツ | ハイブリッドが主力、燃費に強み | 実用燃費とトヨタ系ディーラー網の安心感を優先したい人 |
| ホンダ シビック | ハイブリッド/ガソリン、スポーティな走行性能 | 走りの楽しさとホンダ独自の先進安全装備を求める人 |
| スバル レヴォーグ/WRX | ターボ+AWD標準、悪路・雪道に強い | 4WDでの走行安定性や積雪地での使い勝手を重視する人 |
ディーゼルならではの「燃費とトルクの両立」に強くこだわるのでなければ、燃費性能で選ぶならカローラスポーツ、走りの楽しさならシビック、積雪地での安心感ならレヴォーグ/WRXという住み分けで検討するのも一つの方法です。逆に、内外装の質感やマツダらしい走行フィールに惹かれているなら、ディーゼルにこだわらず新型2.5Lガソリンのマツダ3・CX-30を選ぶ価値は十分にあります。
在庫のディーゼル車を今から探す方法

すでに新型2.5Lガソリンの受注が始まっており、ディーゼルグレードは新規注文できません。手に入るのはディーラーに残っている在庫車・登録済未使用車、または中古車のみです。ディーゼルにこだわって購入するなら、探し方次第で手に入りやすさと値引き幅は大きく変わってくるので注意してください。
- ディーラー在庫車・登録済未使用車をまず確認する:改良直後は旧仕様の在庫車・展示車が残っていることが多く、値引き交渉の余地も大きくなりやすいタイミングです。登録済未使用車は新車同様の状態で中古車扱いになるため、価格面でさらに有利になるケースもあります。
- 複数店舗で在庫状況を横断的に比較する:店舗によって残っているディーゼル在庫のグレード・カラーはバラバラです。1店舗ずつ回らなくても、マツダ公式サイトの販売店検索で近隣の地域販売会社を洗い出し、各社サイトの在庫車・展示車ページを確認すれば、残っている在庫をまとめて把握できます。中古車検索サイトで「登録済未使用車」に条件を絞る方法も併用すると効率的です。近隣だけでなく少し範囲を広げて探すと、希望条件に近い1台が見つかりやすくなります。
- 中古のディーゼルマツダ3・CX-30も選択肢に入れる:新車在庫が尽きた後は、低走行の中古ディーゼル車を検討するのも現実的な方法です。
- 年式・走行距離だけでなくメンテナンス履歴も確認する:ディーゼル特有のパーツ(排気ガス中のすすを集めて燃やすフィルター「DPF」など)の状態は、年式以上に整備記録簿で見極めることが重要です。
注意点:中古のディーゼル車はすす(カーボン)除去のクリーニング費用が7万〜8万円程度かかるケースがあります。走行距離が伸びるほど部品交換のリスクも上がるため、価格の安さだけで即決せず、整備状況を必ず確認してください。
一方で、こまめにメンテナンスされたマツダのディーゼルエンジンは総走行距離20万km級まで持つと言われる耐久性の高さも評価されています。程度の良い1台を選べれば、長く付き合える相棒になるはずです。
値引き交渉のポイント(改良直後の今が狙い目)

旧グレード在庫車は値引きが伸びやすい理由
販売終了が決まったグレードは、ディーラー側も在庫を早く回転させたい事情があります。そのため通常の値引き交渉に加えて、「廃止グレードだから」という理由で追加の値引きや付属品サービスを引き出しやすいタイミングでもあります。値引き交渉の際は、廃止が決まっている点を明確に伝えたうえで、在庫車・登録済未使用車を優先的に見せてもらうよう依頼するのがコツです。
新グレードの値引き相場の見通し
新型2.5Lガソリンは発売直後のため、当面は値引き幅が小さい状態が続く見込みです。過去のマツダ車の傾向を踏まえると、発売から3〜6ヶ月ほど経過し、受注が一巡したタイミングで値引き幅が広がりやすくなります。「今すぐ最新グレードが欲しい」場合を除き、価格を優先するなら焦らず様子を見るのも一つの判断です。
値引き交渉と合わせて、今乗っている車の下取り価格を上げることも実質的な値引き効果につながります。下取りに出す前に、まず概算相場を確認しておくと商談を有利に進めやすいでしょう。
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すでにマツダ車以外の乗り換えも含めて売却タイミングを検討している場合は、一括査定サービスの選び方をまとめた記事も参考にしてください。
MOTA車一括査定の評判や口コミを解説!地方は加盟店数に注意が必要
よくある疑問Q&A
ディーゼルの中古車は今後も買える?
新車としての販売は終了しますが、中古車市場では当面のあいだ流通が続きます。ただし年数が経つほど流通量は減っていくため、程度の良い個体を狙うなら早めに探し始めるのが得策です。特に低走行・整備記録簿ありの個体は人気が集中しやすく、早期に売れてしまう傾向があります。
MT車を選びたい場合はどうなる?
マツダ3の新エントリーグレード「25S」はMT/AT両方から選択できるため、MT設定自体がなくなるわけではありません。ただし2.5Lガソリン+MTという組み合わせは、ディーゼルMTとはアクセルフィールやトルクの出方が異なります。試乗して自分の好みに合うか確認してから決めることをおすすめします。
CX-30の特別仕様車「Air Edition」はどんな人におすすめ?
Air EditionはGray/Whiteを基調とした明るい室内色と、エクステリアを黒で統一した外観が特徴の特別仕様車です。標準グレードより上質な内装を求める人や、他のCX-30と差別化したい人には向いています。一方で価格は標準の25Lより数十万円高くなるため、装備差と価格差を天秤にかけて判断するのが賢明です。
決算期を待って改良前モデルを狙うのはアリ?
結論としては狙い目です。マツダの決算月にあたる3月・半期決算の9月は、販売店が台数を稼ぐために値引き幅を広げる傾向があります。改良直後の在庫処分ニーズと決算期の値引き強化が重なるタイミング(特に2026年9月前後)は、廃止グレードのディーゼル在庫をまとまった値引きで購入できる可能性が高まる時期です。ただし、在庫そのものが尽きてしまえば決算期でも購入はできません。決算期を待つかどうかは、在庫状況を先に確認したうえで判断するのが確実です。
まとめ
2026年7月23日の商品改良で、マツダ3・CX-30のディーゼル(SKYACTIV-D 1.8)は廃止され、2026年8月から新エンジン「e-SKYACTIV G 2.5」に一本化されます。単純な価格比較では、旧ディーゼルより新型2.5Lガソリンのほうが十数万〜数十万円高くなっており、実質値上げと言える状況です。
燃費・トルク感を含めてディーゼルの魅力にこだわりがあるなら、在庫の改良前モデルを急いで探す価値は十分にあります。逆に、最新のADASや特別仕様車の内装に魅力を感じるなら、新型2.5Lガソリンを選ぶのも合理的な判断です。まずは複数のディーラーで在庫状況を確認し、下取り相場も併せて把握したうえで、自分の優先順位に合った1台を選んでください。

