GR86はやめとけは嘘？後悔しないための評判と弱点を解説

「GR86の購入を考えているけれど、『やめとけ』という言葉を目にして不安…」

スタイリッシュなデザインと走りの楽しさで多くのファンを魅了するGR86ですが、インターネットで検索すると、同時にネガティブな評判も数多く見つかります。

評判が悪い、あるいは不人気なのではないかという心配や、デザインがダサいという意見、さらには生産終了の噂まで、購入をためらわせる情報が少なくありません。

また、FRスポーツカーならではの運転のしにくさや具体的な弱点、気になる維持費の実態、さらには乗ってる人の年齢層や女子ウケといったリアルな部分まで、知りたいことは山積みでしょう。

ライバル車であるBRZとの比較でどちらを選ぶべきか、最終的な判断に迷っている方も多いはずです。

この記事では、そうしたあなたの疑問や不安に一つひとつお答えしていきます。「GR86はやめとけ」と言われる理由を深掘りし、その上で隠された魅力や本当の価値を徹底的に解説します。

この記事で分かること

GR86が「やめとけ」と言われる具体的な理由
購入前に知るべき弱点や維持費の実態
実際のオーナー層やネガティブな評判の真偽
BRZとの比較からわかるGR86の本当の価値

なぜGR86はやめとけと言われるのか？
それでもGR86はやめとけと言えない魅力

なぜGR86はやめとけと言われるのか？

GR86が一部で「やめとけ」と評される背景には、その個性的なキャラクターが深く関係しています。ここでは、ネガティブな評判が立つ具体的な理由を6つの側面から掘り下げていきます。

GR86が評判悪いと言われる真相
ピュアスポーツゆえに運転しにくい？
購入後に後悔しないための弱点の把握
GR86のデザインは本当にダサいのか
気になるGR86の年間維持費はいくら
GR86が生産終了になるという噂

GR86が評判悪いと言われる真相

GR86に対して「評判悪い」という声が聞かれることがありますが、これは車の性能が低いという意味ではありません。むしろ、その理由はGR86が「ピュアスポーツカー」としての性格を色濃く反映している点にあります。

主な批判点として挙げられるのは、「乗り心地の硬さ」と「内装の質感」です。

サスペンションは、路面からの情報をドライバーにダイレクトに伝えるため、硬めのセッティングになっています。このため、街乗りや長距離ドライブでは路面の凹凸を拾いやすく、同乗者からは快適性に欠けるという意見が出やすいのです。

また、内装については、走行性能にコストを集中させている分、同価格帯のセダンやSUVと比較するとプラスチック部分が多く、質素に感じるという評価があります。

つまり、「評判悪い」というのは、快適性や豪華さを求めるユーザー層からの視点であり、走りの性能を最優先に考えるファン層からの評価とは大きく異なるのが実態です。

ピュアスポーツゆえに運転しにくい？

「運転しにくい」という評価も、GR86のスポーツカーとしての特性に起因します。特に、FR（後輪駆動）レイアウトに慣れていないドライバーにとっては、挙動がシビアに感じられる場面があるかもしれません。

例えば、雨の日のカーブや滑りやすい路面では、アクセル操作を誤ると後輪が滑り出す感覚を覚えることがあります。これはFR車特有の挙動であり、コントロールする楽しさの源泉でもありますが、FF（前輪駆動）車に乗り慣れた人にとっては不安要素になり得ます。

しかし、これは欠陥ではなく、意のままに車を操る「人馬一体」の感覚を追求した結果です。適切な運転スキルを身につければ、これ以上ないほどの運転の楽しさを提供してくれます。決して誰にでも優しい車ではありませんが、運転技術を磨きたい、車との対話を楽しみたいと考えるドライバーにとっては、最高の相棒となり得るのです。

購入後に後悔しないための弱点の把握

どんな名車にも弱点は存在し、GR86も例外ではありません。購入後に「こんなはずではなかった」と後悔しないためには、事前に弱点を正確に把握しておくことが大切です。

実用性の低さ

まず挙げられるのが実用性の低さです。後部座席はありますが、大人が長時間快適に座ることはほぼ不可能です。基本的には荷物置き場、あるいは緊急用と割り切る必要があります。また、トランク容量も決して大きくはなく、大きなスーツケースやゴルフバッグを積む際には工夫が求められます。

収納スペースの少なさ

室内を見ても、ドリンクホルダー以外の収納スペースは限られています。スマートフォンや小物を置く場所に困るという声は少なくありません。日常の使い勝手を重視する場合、この点は明確なデメリットと感じる可能性があります。

エンジン音とロードノイズ

走行性能を高めるための軽量化や、エンジンサウンドを室内に聞かせる「アクティブサウンドコントロール」の存在により、静粛性は高くありません。高速走行時のロードノイズやエンジン音は大きく、静かなドライブを好む方には不向きかもしれません。

これらの弱点は、スポーツカーとしての性能を追求したことによるトレードオフです。ライフスタイルと照らし合わせ、許容できる範囲かどうかを冷静に判断することが鍵となります。

GR86のデザインは本当にダサいのか

デザインの評価は主観に大きく左右されるため、「ダサい」という意見もあれば「最高にかっこいい」という意見も存在します。GR86のデザインで特に評価が分かれるのは、フロントマスク、特に「FUNCTIONAL MATRIX GRILL（ファンクショナルマトリックスグリル）」と呼ばれる大きな開口部です。

一部では「口を大きく開けた魚のよう」「先代の方がシャープだった」といった否定的な意見が見られます。しかし、このデザインは見た目だけでなく、空力性能や冷却性能を向上させるという機能的な意味合いを強く持っています。

一方で、低く構えたワイドなスタンスや、ロングノーズ・ショートデッキという古典的なスポーツカーのフォルム、盛り上がったフェンダーラインなどは、多くのファンから高く評価されています。最終的には個人の好みの問題ですが、「ダサい」という一言で片付けず、機能美としての側面や全体のシルエットを評価軸に加えてみると、見方が変わるかもしれません。

気になるGR86の年間維持費はいくら

スポーツカーは維持費が高いというイメージがありますが、GR86の場合はどうでしょうか。具体的な年間維持費をシミュレーションしてみましょう。もちろん、走行距離や保険の等級、駐車場の有無によって大きく変動します。

項目	年間費用の目安	備考
自動車税	43,500円	2.4L（2,001cc～2,500cc）
自賠責保険料	約10,000円	24ヶ月契約を年換算
任意保険料	60,000円～150,000円	年齢や等級、車両保険の有無で大きく変動
ガソリン代	約136,000円	年間1万km走行、燃費11km/L、ガソリン代170円/Lで計算
メンテナンス費	30,000円～60,000円	オイル交換、タイヤ交換（数年ごと）など
合計（目安）	約28万円～40万円	駐車場代は別途

このように、年間でおおよそ30万円から40万円程度の維持費が見込まれます。特に任意保険料は、車両料率クラスが高めに設定されているため、他の同価格帯の車種より高くなる傾向があります。決して安いとは言えませんが、2.4Lの本格スポーツカーとしては、現実的な範囲に収まっていると考えられます。

GR86が生産終了になるという噂

「GR86はもうすぐ生産終了する」という噂が定期的に流れますが、これはいくつかの要因が絡み合っています。

一つの要因は、年々厳しくなる自動車の安全基準や環境規制（特に騒音規制）です。将来的に、GR86のようなピュアスポーツカーがこれらの規制をクリアし続けることが難しくなるのではないか、という憶測が噂の火種となっています。

しかし、2025年現在、トヨタからGR86の生産終了に関する公式な発表はされていません。むしろ、年次改良によって装備が充実したり、特別仕様車が発売されたりしており、開発が継続されていることがわかります。

もちろん、将来的にモデルチェンジや生産終了の可能性が全くないとは言い切れません。ただ、現時点では「すぐに無くなる」と過度に心配する必要はなく、根拠の薄い噂に惑わされずに検討を進めるのが賢明です。

それでもGR86はやめとけと言えない魅力

「やめとけ」と言われる理由を理解した上で、それでもなお多くのドライバーを惹きつけてやまないのがGR86の魅力です。ここでは、ネガティブな評判を覆す事実や、この車ならではの価値について解説します。

GR86は本当に不人気な車種なのか
実際に乗ってる人のリアルな人物像
GR86オーナーの気になる年齢層を調査
スポーツカーの女子ウケは期待できる？
兄弟車とのBRZ比較で見える価値
比較でわかるGR86はやめとけは本当か

GR86は本当に不人気な車種なのか

「不人気」というレッテルは、GR86の実態とは異なります。たしかに、ファミリーカーのように誰もが購入する車ではないため、販売台数の絶対数では他の人気車種にかないません。しかし、「指名買い」される特定のファン層からの支持は絶大です。

発売当初から好調な受注を記録し、現在でも中古車市場では高値を維持していることが、その人気を物語っています。特に、走ることを楽しみたいという明確な目的を持った層からは、この価格帯で手に入るFRスポーツカーとして唯一無二の存在と評価されています。

つまり、GR86は「大衆人気」ではなく、「熱狂的なファンに支えられる人気」を持つ車なのです。不人気なのではなく、ターゲットとなる市場が非常に明確である、と理解するのが正しいでしょう。

実際に乗ってる人のリアルな人物像

GR86を選ぶのは、一体どのような人たちなのでしょうか。オーナーのプロファイルを分析すると、いくつかの共通点が見えてきます。

最も多いのは、「運転そのものを楽しみたい」と考える純粋な車好きです。単なる移動手段としてではなく、自分の手足のように車を操る感覚や、エンジン音、加速感を味わうことを目的としています。

また、カスタマイズへの関心が高い層も多く、エアロパーツやホイール、マフラーなどを交換して自分だけの一台を仕上げることを楽しんでいます。SNSなどを見ても、オーナー同士が自慢の愛車を通じて活発に交流している様子がうかがえます。

言ってしまえば、「効率」や「快適性」よりも、「楽しさ」や「ロマン」を車に求める人々がGR86のオーナー像と言えます。

GR86オーナーの気になる年齢層を調査

スポーツカーは若者の乗り物というイメージがあるかもしれませんが、GR86のオーナー層は非常に幅広いのが特徴です。

もちろん、20代から30代の若い世代が、比較的手の届きやすい本格スポーツカーとして購入するケースは多く見られます。

一方で、非常に興味深いのは40代以上のベテランドライバーからも高い支持を得ている点です。この世代には、かつての名車「AE86（ハチロク）」に憧れたり、実際に乗っていたりした経験を持つ人も少なくありません。子育てが一段落し、再び自分のための走りを楽しみたいと考えるドライバーにとって、現代に蘇った「ハチロク」であるGR86は、まさに理想的な選択肢なのです。

このように、GR86は世代を超えてクルマ好きの心を掴む魅力を持っており、オーナーの年齢層の広さがその証左となっています。

スポーツカーの女子ウケは期待できる？

「女子ウケ」という観点からGR86を見ると、評価は正直なところ二分されます。

まず、車に興味がない、あるいは快適性を重視する女性にとっては、乗り心地の硬さや室内の狭さ、乗り降りのしにくさがマイナスポイントになる可能性は高いでしょう。静かで快適なSUVやミニバンを好む層からの高評価は期待しにくいかもしれません。

しかし、逆に言えば、スタイリッシュなクーペデザインや非日常感を好む女性からは、「かっこいい」「隣に乗ってみたい」というポジティブな反応が得られることも少なくありません。特に、アクティブな趣味を持つ人や、他の人とは違う個性を大切にする人には響きやすいと考えられます。

結論として、万人受けする女子ウケを狙う車ではありません。しかし、特定の価値観を持つ女性からは確実に魅力的に映る、というのがGR86の立ち位置です。

兄弟車とのBRZ比較で見える価値

GR86を語る上で欠かせないのが、スバルが製造する兄弟車「BRZ」との比較です。両車は基本設計を共有しながらも、味付けに明確な違いがあります。

項目	トヨタ GR86	スバル BRZ
コンセプト	ドリフトも楽しめるFRらしい軽快さ	安定感と安心感のあるグリップ走行
サスペンション	リアのスタビライザーをボディに直付けし、挙動がクイック	サスペンションメンバーに接続し、挙動が穏やか
フロント	ナックルやハブが鋳鉄製で剛性が高い	アルミ製で軽量、しなやかな動き
デザイン	大きなマトリックスグリルが特徴的	ヘキサゴングリルで洗練された印象
フィーリング	アクセル操作で車の向きを変えやすい、遊び心のある動き	地に足がついたような安定感、コントロールしやすさ重視