ランドローバー ディフェンダーの2025年モデルマイナーチェンジについて詳しく知りたい方に向けて、最新の変更点から購入判断まで徹底解説します。
2025年5月にヨーロッパで発表されたディフェンダーのマイナーチェンジでは、13.1インチタッチスクリーンの採用やLEDヘッドライトの刷新など、エクステリアとインテリアで大幅な進化を遂げました。しかし約20万円の価格上昇により、ディフェンダー110の新車価格も変動しており、購入を検討されている方は気になるポイントも多いでしょう。
この記事では、2025年モデルの具体的な変更点はもちろん、多くの方が関心を持つフルモデルチェンジがいつ頃になるのか、2025年モデルの納期状況、詳細なスペックやパワートレイン情報まで幅広くカバーしています。
また、実際のオーナーからがっかりしたという声が聞かれる理由や、燃費性能の実態、89%という驚異的な残価率の秘密についても客観的に分析します。新車購入か中古車購入かで迷っている方には、現在の市場動向も含めて判断材料を提供いたします。
ディフェンダーの購入を検討している方にとって必要な情報を網羅していますので、ぜひ最後までご覧ください。
ディフェンダーのマイナーチェンジ最新情報

- ディフェンダーのフルモデルチェンジはいつ?
- ディフェンダー2025年モデルの納期状況
- ディフェンダーの価格帯と費用感
- ディフェンダーでがっかりした理由とは
- ディフェンダー110の新車価格詳細
ディフェンダー2025年モデル変更点の全容
ランドローバー ディフェンダーは、2025年5月28日に欧州で発表されたマイナーチェンジにより、エクステリア・インテリア・機能面で大幅な進化を遂げました。これらの変更により、従来の武骨なオフローダーとしての魅力を保ちながら、現代的な洗練さと先進性を獲得しています。
2025年5月発表の最新エクステリア変更
2025年5月に発表されたマイナーチェンジでは、フロントマスクが劇的に刷新されました。新デザインのLEDヘッドライトが採用され、従来よりもシャープで知的な印象を与えるデザインに変更されています。また、これまでオプション設定だったフォグランプが全グレードで標準装備となり、悪天候時の安全性が大幅に向上しました。
フロント・リアバンパーも完全に新しいデザインに変更され、よりモダンでスタイリッシュな印象を与えながらも、ディフェンダーらしいタフネスさは維持されています。グロスブラックのグリルバーが標準装備となり、より引き締まった表情を演出しています。
特に注目すべきは、サイドベントとボンネットインサートの変更です。従来のチェッカープレートデザインに代わり、新しいテクスチャパターンが採用され、細部にまでこだわりを感じさせる仕上がりとなっています。リア部分では、スモークテールランプが新たに装備され、よりモダンで洗練された印象を与えています。
インテリアの大幅機能向上
室内で最も大きな変更点は、タッチスクリーンの大型化です。従来の11.4インチから13.1インチへと大幅に拡大されたインフォテインメントディスプレイにより、ナビゲーションや各種設定の操作性が飛躍的に向上しました。この変更は、現代のデジタルライフスタイルに対応する重要なアップデートといえます。
センターコンソールのデザインも全面的に見直され、ワイヤレスデバイスチャージングのパッドがワイド化されました。また、インナースライディングトレイが新設され、運転席・助手席側にストレージポケットが追加されるなど、日常使用での利便性が大幅に向上しています。
全グレードでワイヤレスデバイスチャージングが標準装備となった点も、スマートフォンが生活必需品となった現代において重要な改良点です。新たなオプションパックとして「ウィンザーレザーシグネチャーインテリアパック」や「Ultrafabricsシグネチャーインテリアパック」が設定され、より上質で個性的な室内空間を演出できるようになりました。
先進オフロード機能の追加
2025年のマイナーチェンジでは、オフロード性能の向上も図られています。従来の「オールテレインプログレスコントロール(ATPC)」のアップグレード版となる「アダプティブオフロードクルーズコントロール」がオプション設定されました。
この新機能は、悪路走行時に一定の走行速度をキープし、ドライバーのブレーキやアクセル操作の負担を軽減します。さらに、オフロード走行中でも先行車追従機能や障害物検知による自動減速・停止を行い、より安全で快適なオフロード走行を実現しています。
また、音声と視覚により警告を発する新しい「ドライバーアテンションモニター」が採用され、ドライバーの疲労や注意力散漫を検知してアラートを発する機能が追加されました。これにより、長距離のオフロード走行でも安全性が向上しています。
パワートレインの継続的改良
前述の通り、3.0リッター直列6気筒ディーゼルターボエンジンの出力が300PSから350PSへと50PS向上しており、これらの性能向上が2025年モデルにも継続されています。また、これまでディーゼルエンジンのみの展開だった「130」モデルにもV8エンジンが選択できるようになり、ラインアップの幅が大幅に広がりました。
ディフェンダーのフルモデルチェンジはいつ?
現在のディフェンダーは2020年4月にフルモデルチェンジを受けており、次回のフルモデルチェンジに関する正式な発表はまだありません。しかし、自動車業界の一般的なサイクルと、ランドローバーの戦略を分析すると、ある程度の予測が可能です。
現行モデルの位置づけ
2020年にフルモデルチェンジした現行ディフェンダーは、初代モデルが2016年に生産終了してから約4年のブランクを経て復活した、まさに「復活の狼煙」となるモデルです。新世代プラットフォーム「D7x」を採用し、従来のラダーフレーム構造から軽量オールアルミニウムモノコック構造へと根本的に変更されました。
この大幅な設計変更により、従来の3倍の車体剛性を確保しながら軽量化を実現し、オンロードでの快適性とオフロードでの走破性を高次元で両立させています。現行モデルは技術的にも商業的にも非常に成功しており、ランドローバーとしては当面この基盤を活用し続ける意向が強いと考えられます。
業界動向から見る予測
自動車業界では、一般的にフルモデルチェンジのサイクルは6〜8年程度とされています。ディフェンダーの場合、2020年のフルモデルチェンジから考えると、次回は2026年〜2028年頃が有力となります。
ただし、近年は電動化の波が急速に進んでおり、ランドローバーも2030年までに全ラインアップの電動化を目指すと発表しています。このため、次回のフルモデルチェンジでは、プラグインハイブリッドやフルEVモデルの導入が予想されます。
マイナーチェンジでの対応戦略
現在ランドローバーは、フルモデルチェンジよりもマイナーチェンジによる継続的な改良に注力しています。2023年、2024年、そして2025年5月と毎年のようにアップデートが行われており、市場のニーズや技術の進歩に迅速に対応する姿勢を見せています。
この戦略により、ユーザーは常に最新の技術や装備を享受でき、メーカー側も開発コストを抑えながら競争力を維持できるメリットがあります。少なくとも2026年頃までは、このマイナーチェンジによる改良が続くと予想されます。
ディフェンダー2025年モデルの納期状況

ディフェンダー2025年モデルの納期は、2025年5月のマイナーチェンジ発表により、新たな状況となっています。欧州では既に受注が開始されており、日本市場への導入時期と納期について詳しく解説します。
2025年マイナーチェンジ後の納期
2025年5月28日に欧州で発表されたマイナーチェンジモデルは、欧州では既に受注が開始されています。日本市場への正式導入は、これまでのパターンを考慮すると、欧州発表から約3〜6ヶ月遅れの2025年秋頃から2026年初頭が予想されます。
現在日本で販売されている2025年モデル(2024年5月発表分)の納期は約5〜7ヶ月程度に改善されており、新マイナーチェンジモデルについても同程度の納期が期待されます。ただし、新機能や装備の追加により、初期は若干長めの納期となる可能性があります。
グレード別納期の傾向
最も需要の高い「ディフェンダー110」のディーゼルモデルは、約5〜6ヶ月程度の納期となっています。これに対し、「ディフェンダー90」は約4〜5ヶ月、「ディフェンダー130」は約6〜7ヶ月程度が目安です。
V8エンジン搭載モデルについては、エンジンの生産体制や需要の集中により、さらに1〜2ヶ月程度長くなる傾向があります。特に高性能モデルの「ディフェンダー オクタ」については、限定的な生産となるため、より長期の納期を覚悟する必要があります。
新機能による影響
2025年5月発表の新機能、特に13.1インチの大型タッチスクリーンや「アダプティブオフロードクルーズコントロール」の搭載により、初期の生産では部品調達や組み立て工程の調整が必要となる可能性があります。
これにより、マイナーチェンジ直後のモデルは通常より1〜2ヶ月程度納期が長くなることが予想されます。しかし、生産体制が安定すれば、従来と同程度の納期に戻ると考えられます。
納期短縮のコツ
納期を少しでも短縮したい場合は、いくつかのポイントがあります。まず、人気カラーであるフジホワイトやサントリーニブラックを選択することで、生産の優先度が高くなる可能性があります。
また、複数のディーラーに納期を確認することも有効です。ディーラーによって割り当て台数や受注状況が異なるため、より早い納期を提示してくれる店舗が見つかる場合があります。オプション装備についても、あまり複雑な組み合わせにせず、パッケージオプションを活用することで生産効率が上がり、納期短縮につながることがあります。
ディフェンダーの価格帯と費用感

ディフェンダーの価格設定は、2025年5月のマイナーチェンジによる新機能追加に伴い、若干の価格上昇が見込まれます。その価格設定の妥当性と、購入時の総額費用について詳しく解説します。
2025年マイナーチェンジ後の価格影響
2025年5月発表のマイナーチェンジでは、13.1インチタッチスクリーンの標準装備化、新しいLEDヘッドライト、「アダプティブオフロードクルーズコントロール」のオプション設定など、多くの新機能が追加されています。これらの装備追加により、約20万円程度の価格上昇が見込まれています。
最もエントリーな「ディフェンダー110 X-ダイナミック SE P300」は現在の855万円から875万円程度に、人気の「ディフェンダー110 S D350」は905万円から925万円程度になると予想されます。この価格上昇は、追加された装備内容を考慮すると妥当な水準といえるでしょう。
オプション費用の考慮
ディフェンダーの魅力の一つは豊富なカスタマイズオプションですが、これらを追加していくと車両価格は大幅に上昇します。新たに追加された「アダプティブオフロードクルーズコントロール」は約25万円、従来からあるパノラマルーフは約35万円、22インチアルミホイールは約20万円の追加費用がかかります。
人気の高いブラックエクステリアパックやシグネチャーインテリアパックなどを組み合わせると、ベース価格から100万円以上高くなることも珍しくありません。特に新機能を多く選択した場合、総額で1,200万円を超えるケースも多くなっています。
競合車種との比較
同クラスの競合車種と比較すると、ディフェンダーの価格設定の妥当性がより明確になります。メルセデス・ベンツのGクラスは1,251万円から2,218万円、BMW X7は1,078万円から1,430万円程度となっています。
ジープ ラングラーは536万円から635万円と、ディフェンダーより安価ですが、装備や質感の面でディフェンダーの方が明らかに上位に位置します。トヨタ ランドクルーザーは730万円から800万円程度で、価格面ではディフェンダーとの競合が激しくなっていますが、オフロード性能や個性的なデザインでディフェンダーが優位性を保っています。
維持費の想定
購入後の維持費も重要な検討要素です。ディフェンダーの年間維持費は、保険料、税金、メンテナンス費用を含めて約80万円〜120万円程度が目安となります。
特にディーゼルモデルの場合、アドブルー(尿素水)の補充費用が年間約2万円程度かかります。また、輸入車特有の部品代の高さや、専門的な整備が必要な場合があることも考慮しておく必要があります。一方で、高いリセールバリューにより、売却時の価値減少は国産車より小さくなる傾向があります。
ディフェンダーでがっかりした理由とは

ディフェンダーの購入後に一部のオーナーが感じる不満点について、客観的な視点から解説します。これらの情報を事前に把握することで、より満足度の高い購入判断ができるでしょう。
燃費性能への期待値とのギャップ
最も多く聞かれる不満の一つが燃費性能です。カタログ値ではディーゼルモデルで9.9km/L(WLTCモード)となっていますが、実際の市街地走行では6〜7km/L程度になることが多く、期待していたほどの燃費性能を得られないと感じるオーナーが存在します。
特に夏場のエアコン使用時や、渋滞の多い都市部での使用では、さらに燃費が悪化する傾向があります。車重が2.4トンを超える大型SUVとしては妥当な数値ですが、購入前に燃費への過度な期待を持っていた場合、現実とのギャップを感じやすくなります。
価格上昇への不満
日本導入当初の2020年モデルと比較すると、現在の価格は大幅に上昇しています。当初「ディフェンダー110」のベースグレードは596.7万円からでしたが、現在は855万円からとなっており、約260万円の値上がりとなっています。
2025年5月のマイナーチェンジにより、さらに20万円程度の価格上昇が見込まれており、「手の届く範囲だと思っていたのに、予算オーバーになった」という声や、「装備は良くなったが、コストパフォーマンスが悪化した」という不満が聞かれます。ただし、この価格上昇は装備の充実化や為替相場の影響もあり、単純に比較できない面もあります。
新機能への適応課題
2025年のマイナーチェンジで導入された13.1インチの大型タッチスクリーンについて、一部のユーザーからは「画面が大きすぎて操作しにくい」「従来の物理ボタンの方が使いやすかった」という声も聞かれます。
また、「アダプティブオフロードクルーズコントロール」などの新機能について、「本格的なオフロード走行では不要」「余計な電子制御が増えすぎている」と感じるユーザーもいます。特に従来からのディフェンダーファンの中には、シンプルで頑丈な車を求める声が根強くあります。
日常使用での制約
ディフェンダーの堂々としたサイズは魅力的ですが、日本の道路事情では制約となる場面があります。特に「ディフェンダー110」の全幅1,995mmは、狭い駐車場や住宅街の道路では取り回しに苦労する場合があります。
また、最小回転半径が6.1mと大きいため、Uターンや駐車時に予想以上のスペースが必要となります。立体駐車場の高さ制限(一般的に1.55m程度)にも引っかかりやすく、駐車場選びが制限される点も日常使用での不便さとして挙げられます。
購入前の対策
これらの不満を避けるためには、購入前の十分な検討と試乗が重要です。燃費については、実際の使用環境での数値を販売店に確認し、維持費の試算を行うことをお勧めします。新機能については、実際に操作して使い勝手を確認し、自分の使用スタイルに合うかを判断してください。
価格については、オプション込みの総額をしっかりと把握し、予算との兼ね合いを慎重に検討することが大切です。また、駐車場や普段よく使う道路での取り回しについても、事前にサイズを確認しておくと安心です。
ディフェンダー110の新車価格詳細
ディフェンダーの主力モデルである「110」の価格体系について、2025年マイナーチェンジによる価格変動も含めて詳しく解説します。購入検討時の参考にしてください。
2025年マイナーチェンジ後の価格構成
2025年5月のマイナーチェンジにより、ディフェンダー110の価格は約20万円程度の上昇が見込まれています。最もエントリーな2.0リッターガソリンエンジン「P300」搭載の「X-ダイナミック SE」は現在の855万円から875万円程度に上昇すると予想されます。
3.0リッターディーゼルエンジン「D350」搭載モデルでは、「S」グレードが905万円から925万円程度、「X-ダイナミック SE」が1,010万円から1,030万円程度、「X-ダイナミック HSE」が1,082万円から1,102万円程度、最上級の「X」が1,401万円から1,421万円程度になると予想されます。
V8エンジン搭載の「V8 P525」は1,676万円から1,696万円程度となり、この価格上昇は新しい装備や機能の追加に対する適正な対価といえるでしょう。
新装備による価値向上
価格上昇の主な要因は、13.1インチタッチスクリーンの標準装備化、新デザインのLEDヘッドライト、フォグランプの標準装備化、新しいバンパーデザインなどです。これらの装備を個別にオプション追加した場合の費用を考慮すると、価格上昇分以上の価値向上があるといえます。
特に13.1インチタッチスクリーンは、従来11.4インチのものと比較して操作性が大幅に向上しており、現代の車に求められる機能性を満たしています。また、「アダプティブオフロードクルーズコントロール」のオプション設定により、オフロード走行の快適性も向上しています。
グレード別装備の違い
「S」グレードは、ディーゼルエンジン搭載モデルのエントリーグレードとして、必要十分な装備を備えています。新しいLEDヘッドライト、フォグランプ標準装備、13.1インチタッチスクリーン、19インチアルミホイール、プライバシーガラス、デュアルゾーンオートエアコンなどが標準装備となっています。
「X-ダイナミック SE」では、20インチアルミホイール、アダプティブLEDヘッドライト、パノラマルーフ、シートヒーターなどが追加され、快適性と装備充実度が向上します。「X-ダイナミック HSE」では、さらにシートクーラー、ヘッドアップディスプレイ、プレミアムオーディオシステムなどが追加されます。
最上級の「X」グレードでは、22インチアルミホイール、上質なレザーシート、電動調整機能付きシートなど、プレミアムSUVにふさわしい豪華装備が標準となります。価格差に見合った装備充実度があり、予算に応じて選択できる構成となっています。
オプション価格の目安
人気の高いオプションとしては、新設定の「アダプティブオフロードクルーズコントロール」(約25万円)、パノラマルーフ(約35万円)、ブラックエクステリアパック(約25万円)、22インチアルミホイール(約20万円)などがあります。これらを組み合わせると、100万円以上の追加費用となります。
シート関連では、新設定の「ウィンザーレザーシグネチャーインテリアパック」(約60万円)や「Ultrafabricsシグネチャーインテリアパック」(約40万円)などがあり、内装の質感を大幅に向上させることができます。安全装備系では、アダプティブクルーズコントロールパック(約15万円)やパーキングアシストパック(約20万円)などが選択できます。
競合車種との価格比較
同クラスのプレミアムSUVと比較すると、マイナーチェンジ後のディフェンダー110の価格設定は依然として妥当な水準にあります。BMW X5の価格帯は948万円〜1,430万円、メルセデス・ベンツ GLE は1,088万円〜1,694万円となっており、ディフェンダー110はこれらの競合車種と重なる価格帯に設定されています。
国産車では、トヨタ ランドクルーザーが730万円〜800万円程度、レクサス LXが1,250万円〜1,800万円となっており、ディフェンダー110は輸入プレミアムSUVとしては中程度の価格設定といえます。新機能の追加を考慮すると、オフロード性能や個性的なデザインを重視するユーザーにとっては、価格以上の価値を提供するモデルといえるでしょう。
ディフェンダーマイナーチェンジ後の性能評価

- ディフェンダーのスペック比較
- ディフェンダーのパワートレイン解説
- ディフェンダーの燃費性能は?
- ディフェンダーの残価率と資産価値
- ディフェンダーの中古車市場動向
- マイナーチェンジ後の購入判断ポイント
ディフェンダーのスペック比較

ディフェンダーは90、110、130の3つのボディタイプに分かれており、それぞれ異なるスペックと用途に応じた特徴を持っています。購入検討時は、自分の使用目的に最適なモデルを選択することが重要です。
ボディサイズ比較
ディフェンダー90は最もコンパクトな3ドアモデルで、全長4,583mm×全幅2,105mm×全高1,974mmとなっています。ホイールベースは2,587mmと短く、本格的なオフロード走行での機動性を重視した設計です。
ディフェンダー110は主力の5ドアモデルで、全長5,018mm×全幅2,008mm×全高1,967mmです。ホイールベースは3,022mmとなり、90より長い居住空間を確保しながらも取り回しやすいサイズに仕上がっています。
最大サイズのディフェンダー130は、全長5,358mm×全幅2,008mm×全高1,967mmで、110と同じホイールベース3,022mmを採用しながら、後部を延長することで3列目シートの快適性を向上させています。
モデル | 全長 | 全幅 | 全高 | ホイールベース | 乗車定員 |
---|---|---|---|---|---|
90 | 4,583mm | 2,105mm | 1,974mm | 2,587mm | 最大6名 |
110 | 5,018mm | 2,008mm | 1,967mm | 3,022mm | 5~8名 |
130 | 5,358mm | 2,008mm | 1,967mm | 3,022mm | 5~8名 |
車重とパフォーマンス
車両重量はパワートレインや装備により異なりますが、ディフェンダー90は2,241~2,471kg、110は2,240~2,603kg、130は2,552~2,670kgとなっています。この重量差は主にボディサイズと装備の違いによるものです。
オフロード性能を示す重要な指標として、最低地上高は標準で218mm、エアサスペンション装着車では最大291mmを確保しています。アプローチアングルは最大38度、デパーチャーアングルは最大40度と、クラストップレベルの対障害角度を実現しています。
最大渡河水深は900mm(ディフェンダー オクタは1000mm)に達し、最大牽引能力は3,720kgと、実用性の高いスペックを誇ります。これらの数値は、同クラスの競合車種と比較しても優秀な水準にあります。
サスペンション仕様
足回りは用途に応じて異なる仕様が採用されています。ディフェンダー90には標準でコイルスプリング式サスペンションが装備され、オフロード走行での耐久性を重視した設計となっています。エアサスペンションはオプション設定です。
一方、ディフェンダー110と130には電子制御エアサスペンションが標準装備されます。このシステムにより、路面状況に応じて車高調整が可能となり、オンロードでの快適性とオフロードでの走破性を両立しています。
荷室容量と実用性
荷室容量もモデルにより大きく異なります。ディフェンダー90は比較的コンパクトながら、後席を倒すことで十分な荷室空間を確保できます。ディフェンダー110では、2列シート仕様で広大な荷室を利用でき、3列シート仕様でも3列目使用時に必要最小限の荷室は確保されています。
最大容量を誇るディフェンダー130では、2列目と3列目のシートを折りたたむことで最大2,291Lの荷室容量を実現しています。この数値は同クラスの競合車種と比較しても最大級であり、大型の荷物や多人数での長距離移動に対応できる実用性を備えています。
ディフェンダーのパワートレイン解説
ディフェンダーには用途や好みに応じて選択できる多彩なパワートレインが設定されています。それぞれの特性を理解することで、最適なエンジン選択が可能になります。
パワートレイン一覧表
エンジン型式 | 排気量 | 種類 | 最高出力 | 最大トルク | 搭載モデル |
---|---|---|---|---|---|
P300 | 2.0L | 直4ガソリンターボ | 300PS | 40.8kgm | 110のみ |
D350 | 3.0L | 直6ディーゼルターボ+MHEV | 350PS | 71.4kgm | 90/110/130 |
P525 | 5.0L | V8ガソリンスーパーチャージャー | 525PS | 63.7kgm | 90/110 |
P500 | 5.0L | V8ガソリンスーパーチャージャー | 500PS | 62.2kgm | 130のみ |
P635 | 4.4L | V8ガソリンツインターボ+MHEV | 635PS | 76.5kgm | オクタ |
ガソリンエンジンラインアップ
エントリーモデルには2.0リッター直列4気筒ガソリンターボエンジン「P300」が搭載されています。最高出力300PS、最大トルク40.8kgmを発生し、日常使用からレジャーまで幅広くカバーできる性能を持っています。
このエンジンはインジニウムファミリーの一員で、ターボチャージャーにより小排気量ながら十分なパワーを確保しています。レスポンスも良好で、市街地走行からオフロード走行まで扱いやすい特性を持っています。燃費性能も比較的良好で、維持費を抑えたいユーザーに適しています。
ハイパフォーマンスモデルには5.0リッターV型8気筒スーパーチャージャーエンジンが設定されています。「P525」仕様では最高出力525PS、最大トルク63.7kgmを発生し、「P500」仕様(130専用)では500PS、62.2kgmとなっています。
このV8エンジンは、圧倒的なパワーと官能的なサウンドが魅力で、ディフェンダーに特別なドライビングプレジャーをもたらします。0-100km/h加速は約5秒台という高性能を誇り、高速道路での追い越しや登坂路でも余裕のある走りを実現しています。
ディーゼルエンジンの魅力
最も人気の高いパワートレインが3.0リッター直列6気筒ディーゼルターボエンジン「D350」です。マイルドハイブリッドシステム(MHEV)を組み合わせ、最高出力350PS、最大トルク71.4kgmという強力な性能を発揮します。
このエンジンの最大の魅力は、低回転域から発生する大トルクです。1,500回転から最大トルクを発生するため、オフロード走行や重い荷物を積載した状態でも力強い走りを提供します。また、ディーゼル特有の燃費の良さも魅力で、長距離ドライブでは経済性に優れています。
マイルドハイブリッドシステムにより、エンジン始動時やアクセル操作時のレスポンスが向上し、燃費性能も改善されています。48Vシステムを採用することで、従来のディーゼルエンジンの弱点だった静粛性も大幅に向上しています。
究極のパフォーマンス「オクタ」
2024年に追加された最上級モデル「ディフェンダー オクタ」には、V型8気筒4.4リッターツインターボガソリンエンジンにマイルドハイブリッドを組み合わせたパワートレインが搭載されています。最高出力635PS、最大トルク76.5kgmという驚異的なスペックを誇ります。
このエンジンは BMW由来とされており、ツインターボ化により幅広い回転域で力強いトルクを発生します。0-100km/h加速はわずか4秒、最高速度250km/hという圧倒的なパフォーマンスを実現しながら、オフロード性能も妥協していません。
6Dダイナミクスエアサスペンションとの組み合わせにより、オンロードでのスポーツ走行からオフロードでの本格的な走破まで、あらゆるシーンで最高レベルの性能を発揮します。
トランスミッションとドライブトレイン
全モデルにZF製8速オートマチックトランスミッションが組み合わされ、スムーズで効率的な動力伝達を実現しています。このトランスミッションは幅広いギアレシオを持ち、低速での精密な制御から高速巡航まで最適な変速制御を行います。
駆動方式は全車フルタイム4WDを採用し、路面状況に応じて前後の駆動力配分を自動制御します。オフロード走行時には、ローレンジギアを備えたトランスファーケース、手動ロック式センターディファレンシャル、自動ロック式リアディファレンシャルにより、極限状況での脱出能力を確保しています。
ディフェンダーの燃費性能は?

ディフェンダーの燃費性能は、その大型SUVとしての性格を考慮すると健闘している数値ですが、購入前に実際の使用条件での燃費を理解しておくことが重要です。
グレード別燃費一覧表
モデル | エンジン | カタログ燃費(WLTCモード) | 実燃費(市街地) | 実燃費(高速道路) |
---|---|---|---|---|
90/110/130 P300 | 2.0Lガソリンターボ | 8.3km/L | 5~6km/L | 10~12km/L |
90/110/130 D350 | 3.0Lディーゼルターボ+MHEV | 9.9km/L | 6~7km/L | 12~14km/L |
90/110 P525 | 5.0LV8スーパーチャージャー | 約6km/L | 4~5km/L | 8~10km/L |
130 P500 | 5.0LV8スーパーチャージャー | 約6km/L | 4~5km/L | 8~10km/L |
オクタ P635 | 4.4LV8ツインターボ+MHEV | 約5km/L | 3~4km/L | 7~9km/L |
カタログ燃費と実燃費の差
WLTCモードによるカタログ燃費は、2.0リッターガソリンモデル「P300」で8.3km/L、3.0リッターディーゼルモデル「D350」で9.9km/Lとなっています。ただし、実際の使用では様々な要因により燃費が変動します。
実際のオーナーからの報告によると、ディーゼルモデルの市街地走行では6~7km/L程度、高速道路中心の走行では12~14km/L程度となることが多いようです。これは車重2.4トン超という重量級SUVとしては妥当な数値といえます。
ガソリンモデルの場合、市街地では5~6km/L、高速道路では10~12km/L程度が実燃費の目安となります。V8エンジン搭載モデルでは、さらに燃費が悪化し、市街地で4~5km/L程度となることを覚悟する必要があります。
燃費に影響する要因
ディフェンダーの燃費は、使用条件により大きく変動します。最も影響が大きいのは走行環境で、渋滞の多い市街地では燃費が大幅に悪化します。また、エアコンの使用頻度や設定温度も燃費に大きく影響します。
荷物の積載量や乗車人数も燃費に影響し、定員乗車や重い荷物を積載した状態では燃費が悪化します。オフロード走行時は、路面状況により大幅に燃費が悪化することもあります。
タイヤの種類も燃費に影響します。オールテレーンタイヤを装着している場合、一般的なオンロードタイヤと比較して燃費が悪化する傾向があります。タイヤ空気圧の管理も重要で、適正空気圧を維持することで燃費改善が期待できます。
マイルドハイブリッドの効果
ディーゼルモデルに搭載されているマイルドハイブリッドシステム(MHEV)は、48Vの電気システムにより燃費改善に貢献しています。エンジン始動時の負荷軽減や、減速時のエネルギー回生により、実燃費で1~2km/L程度の改善効果があるとされています。
このシステムにより、特に市街地走行でのストップ&ゴーが多い状況では、燃費改善効果が顕著に現れます。また、エンジンのアイドリングストップ時間も延長され、さらなる燃費向上に寄与しています。
燃費改善のコツ
ディフェンダーの燃費を改善するためには、いくつかのポイントがあります。まず、急加速や急減速を避け、穏やかな運転を心がけることが基本です。エコモードの活用により、エンジンとトランスミッションの制御が燃費重視になります。
高速道路では、速度を控えめに保つことで燃費改善が期待できます。時速80km程度が最も燃費効率の良い速度帯とされています。また、不要な荷物を降ろし、車重を軽くすることも効果的です。
定期的なメンテナンスも燃費に大きく影響します。エンジンオイルの定期交換、エアフィルターの清掃・交換、タイヤ空気圧の点検などを怠らないことで、本来の燃費性能を維持できます。
競合車種との燃費比較
同クラスの競合車種と比較すると、ディフェンダーの燃費は平均的な水準にあります。メルセデス・ベンツ Gクラスのディーゼルモデルが約9km/L、BMW X7のディーゼルモデルが約12km/Lとなっており、ディフェンダーは中間的な位置にあります。
国産車のトヨタ ランドクルーザーは約9km/L程度で、ディフェンダーとほぼ同等の燃費性能となっています。オフロード性能を重視した大型SUVとしては、これらの数値は妥当な範囲といえるでしょう。
ディフェンダーの残価率と資産価値

ディフェンダーは中古車市場において非常に高い残価率を維持しており、購入時の資産価値を考慮した判断材料として重要な要素となっています。
驚異的な残価率の実態
ディフェンダーの残価率は、他の輸入車と比較して圧倒的に高い水準を維持しています。ユーカーパックの調査によると、5年経過時の残価率は89.20%という驚異的な数値を記録しており、全車種中第2位の高さとなっています。
特に現行モデル(LE系)の残価率は突出しており、2年落ちでも残価率109%という新車価格を上回る中古車価格で取引されるケースも珍しくありません。これは供給量の少なさと高い人気により、需要が供給を大幅に上回っていることが要因です。
具体的な中古車相場を見ると、2021年式のディフェンダー110で走行距離2万km程度のものが、新車価格とほぼ同等か、場合によってはそれを上回る価格で取引されています。この現象は、高級車市場でも極めて稀なケースといえます。
高残価率の要因分析
ディフェンダーの高残価率には複数の要因があります。まず、供給量の少なさが挙げられます。ランドローバー全体の販売台数が限定的で、その中でもディフェンダーは特別なポジションにあることから、中古車市場での希少性が高くなっています。
ブランド力の強さも重要な要因です。ランドローバーというブランドの持つプレミアム性と、ディフェンダーの持つ特別感が相まって、所有欲を満たす車として高く評価されています。特に現行モデルは、従来の武骨さと現代的な洗練さを両立させており、幅広い層から支持を得ています。
海外での人気も残価率向上に寄与しています。特に欧州やアメリカ、オーストラリアなどでは、ディフェンダーは非常に高い人気を誇っており、日本からの輸出需要も旺盛です。このため、国内中古車価格が下落しても、輸出による下支え効果があります。
グレード別残価率の傾向
グレード別に見ると、最も人気の高い「ディフェンダー110」のディーゼルモデルが最高の残価率を示しています。特に中間グレードの「X-ダイナミック HSE」は、装備と価格のバランスが良いことから、中古車市場でも高い評価を受けています。
「ディフェンダー90」は、その希少性から高い残価率を維持していますが、実用性の面で110に劣ることから、若干低めの傾向があります。「ディフェンダー130」は比較的新しいモデルのため、まだ十分なデータは蓄積されていませんが、初期の傾向では良好な残価率を示しています。
エンジン別では、ディーゼルモデルがガソリンモデルを上回る残価率を示しています。これは燃費性能の良さと、ディーゼルエンジンの耐久性への評価によるものです。V8エンジン搭載モデルは、その希少性から非常に高い残価率を維持していますが、維持費の高さを懸念する購入者もいるため、ディーゼルほどではありません。
色・オプションによる残価率への影響
ボディカラーも残価率に大きく影響します。最も人気の高いフジホワイトとサントリーニブラックは、他のカラーと比較して5~10%程度高い残価率を示しています。一方、個性的なカラーは好みが分かれるため、若干低めの残価率となる傾向があります。
オプション装備については、パノラマルーフ、ブラックエクステリアパック、シグネチャーインテリアパックなどの人気装備は残価率向上に寄与します。ただし、あまりにも特殊なオプションの組み合わせは、逆に購入者層を限定してしまう可能性があります。
将来の残価率予測
現在の高残価率がいつまで続くかは、供給量の変化と市場の成熟度に依存します。ランドローバーが生産量を大幅に増加させた場合や、競合車種の魅力が向上した場合は、残価率の低下が予想されます。
また、電動化の進展により、内燃機関モデルの価値が変動する可能性もあります。ただし、ディフェンダーの持つ特別感とブランド力を考慮すると、少なくとも数年間は高い残価率を維持すると予想されます。購入を検討している場合は、現在の高残価率の恩恵を受けられる今が良いタイミングといえるでしょう。
ディフェンダーの中古車市場動向
ディフェンダーの中古車市場は独特な動向を示しており、購入を検討する際は市場の特徴を理解することが重要です。新車との価格差が小さいため、慎重な判断が求められます。
現在の中古車価格相場
カーセンサーの最新データによると、現行ディフェンダーの中古車平均価格は954.5万円となっており、価格帯は567万円から1,659.9万円と幅広い分布を示しています。最も流通量の多い「ディフェンダー110」のディーゼルモデルでは、走行距離や年式によって700万円から1,200万円程度の価格帯となっています。
特筆すべきは、2020年~2022年式の比較的新しい車両でも、新車価格とほとんど変わらない価格で取引されていることです。走行距離1万km以下の極上車では、新車価格を上回るケースも珍しくありません。
一方で、2019年式の初期モデルや走行距離の多い車両では、若干価格が下がる傾向にあります。ただし、それでも新車価格の70~80%程度は維持しており、一般的な輸入車と比較すると非常に高い水準を保っています。
市場での流通状況
中古車市場でのディフェンダーの流通量は限定的で、常時300~400台程度の在庫しかありません。これは新車の販売台数が限られていることと、オーナーの手放し率が低いことが要因です。
特に人気グレードの「ディフェンダー110 X-ダイナミック HSE D350」や「110 S D350」は、市場に出てもすぐに売れてしまう状況が続いています。希少な「ディフェンダー90」やV8エンジン搭載モデルに至っては、市場に出る機会が非常に少なくなっています。
このような供給不足の状況により、購入希望者は選択肢が限られ、価格交渉の余地も少ないのが現状です。気に入った車両を見つけたら、迅速な判断が必要となります。
非公開車両を活用した効率的な探し方
ディフェンダーのような人気車種を中古で購入する場合、一般に公開されている在庫だけでは理想の車両に出会える可能性が限られます。そこで活用したいのが、非公開車両を扱うサービスです。
「ズバット車販売」では、一般には公開されていない非公開車両の中から、希望条件に合ったディフェンダーを探してもらうことができます。これらの非公開車両は、ディーラーの下取り車や買取業者が仕入れた車両など、まだ市場に出回る前の段階のものが多く含まれています。
非公開車両を利用するメリットは、競合が少ないため比較的良好な条件で購入できる可能性があることです。また、希少なグレードやカラー、オプション装備の組み合わせなど、一般市場では見つけにくい車両に出会える機会も増えます。
特にディフェンダーの場合、人気の高いフジホワイトやサントリーニブラック、パノラマルーフ付きモデル、低走行距離車などは、公開前に売れてしまうケースが多いため、非公開車両の活用は有効な手段といえます。
良質なディフェンダーを中古で効率的に探したい方は、ズバット車販売の中古車無料お探しサービスを利用するのがおすすめです。特に注目すべきは、一般には出回らない非公開車両の情報を入手できる点です。

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中古車購入時の注意点
ディフェンダーの中古車を購入する際は、いくつかの注意点があります。まず、修復歴の確認は必須です。オフロード走行が可能な車両のため、事故や修復歴のある車両が市場に出る可能性があります。
また、メンテナンス履歴の確認も重要です。輸入車は適切なメンテナンスが性能維持の鍵となるため、正規ディーラーでの整備記録があるかを確認してください。特にディーゼルモデルでは、アドブルー(尿素水)の補充履歴や、DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)の状態確認が大切です。
オプション装備の確認も忘れずに行いましょう。ディフェンダーは豊富なオプション設定があるため、どのような装備が付いているかにより価値が大きく変わります。特にパノラマルーフ、エアサスペンション、プレミアムオーディオシステムなどの有無は、価格に大きく影響します。
認定中古車プログラムの活用
ランドローバーでは「認定中古車プログラム」を展開しており、厳格な基準をクリアした車両のみが認定中古車として販売されています。これらの車両は、最大2年間の保証が付帯し、購入後の安心感が得られます。
認定中古車は一般的な中古車よりも価格が高めに設定されていますが、保証内容や車両状態を考慮すると、特に輸入車初心者には安心できる選択肢といえます。また、正規ディーラーネットワークでのアフターサービスも受けられるため、長期的な所有を考える場合は有力な選択肢です。
購入タイミングの判断
現在の中古車市場では、新車との価格差が非常に小さいため、中古車購入のメリットは限定的です。納期を短縮したい場合や、既に生産終了したグレード・カラーを狙う場合以外は、新車購入を検討することをお勧めします。
ただし、非公開車両を含めて幅広く探すことで、思わぬ掘り出し物に出会える可能性もあります。また、今後数年で中古車市場の状況が変わる可能性もあります。新車の供給量が増加したり、新型モデルの登場により現行モデルの人気が落ち着いた場合は、中古車価格が下落し、購入のメリットが出てくる可能性があります。市場動向を注視しながら、適切なタイミングでの購入判断が重要です。
マイナーチェンジ後の購入判断ポイント
2025年5月のマイナーチェンジを受けて、ディフェンダーの購入を検討する際に考慮すべきポイントを整理します。新機能の追加と価格上昇を総合的に判断することが重要です。
新機能の価値評価
2025年マイナーチェンジの最大の変更点である13.1インチタッチスクリーンは、従来の11.4インチと比較して操作性が大幅に向上しています。ナビゲーションの視認性向上、各種設定メニューの操作改善、マルチメディア機能の使いやすさなど、日常使用での恩恵は確実にあります。
「アダプティブオフロードクルーズコントロール」は、本格的なオフロード走行を行うユーザーには非常に価値のある機能です。悪路での定速走行支援により、長時間のオフロード走行での疲労軽減効果が期待できます。ただし、オプション設定のため、約25万円の追加費用がかかることを考慮する必要があります。
新デザインのLEDヘッドライトとフォグランプの標準装備化は、安全性向上と外観の洗練度アップに寄与します。これらの装備を後付けすることは困難なため、マイナーチェンジ後モデルを選ぶ明確なメリットといえます。
価格上昇との兼ね合い
約20万円の価格上昇に対して、追加された装備や機能の価値を冷静に評価する必要があります。13.1インチタッチスクリーンの差額だけでも10万円以上、新しいLEDヘッドライトで5万円以上の価値があると考えると、価格上昇は妥当な範囲といえます。
ただし、予算が限られている場合は、現行モデル(2024年発表の2025年モデル)の在庫車を狙うという選択肢もあります。これらの車両は新機能こそありませんが、基本性能は変わらず、価格面でのメリットがあります。
購入タイミングの検討
新マイナーチェンジモデルの日本導入は2025年秋頃から2026年初頭が予想されます。現在の在庫車を購入するか、新モデルを待つかの判断が必要です。
すぐに車両が必要な場合は、現行モデルの購入が現実的です。一方で、最新機能を求める場合や、長期所有を前提とする場合は、新モデルを待つ価値があります。ただし、新モデル導入初期は納期が長くなる可能性があることも考慮してください。
グレード選択の考え方
マイナーチェンジ後も、基本的なグレード構成に大きな変更はありません。最もバランスが良いのは「ディフェンダー110 X-ダイナミック HSE D350」で、装備充実度と価格のバランスに優れています。
エントリーユーザーには「110 S D350」がお勧めです。必要十分な装備を持ちながら、価格を抑えることができます。一方、最上級の体験を求める場合は「110 X D350」や「ディフェンダー オクタ」が選択肢となります。
競合車種との比較検討
マイナーチェンジによりディフェンダーの魅力は向上しましたが、競合車種も進化しています。メルセデス・ベンツ Gクラス、BMW X7、トヨタ ランドクルーザーなどとの比較検討は引き続き重要です。
特にトヨタ ランドクルーザーはディフェンダーと同等のオフロード性能を持ちながら、維持費の面で優位性があります。一方で、ディフェンダーは個性的なデザインとプレミアム感で差別化を図っています。
長期所有を前提とした判断
ディフェンダーを長期所有する予定の場合、最新のマイナーチェンジモデルを選択することをお勧めします。技術の進歩により、数年後には現在の機能が標準的になる可能性が高く、将来的な満足度や残価率の面でメリットがあります。
また、ランドローバーの次期電動化戦略を考慮すると、現在の内燃機関モデルは貴重な存在となる可能性があります。特にV8エンジン搭載モデルは、今後入手困難になる可能性が高いため、購入を検討している場合は早めの決断が必要です。
総合的な購入判断
マイナーチェンジ後のディフェンダーは、価格上昇があるものの、それに見合う価値向上があるといえます。特に以下の条件に当てはまる場合は、新モデルの購入を強くお勧めします:
- 最新の技術や装備を重視する
- 長期所有を前提としている
- オフロード走行を本格的に楽しみたい
- 残価率を重視する
- ディフェンダーの個性的な魅力に強く惹かれている
一方で、予算を最優先する場合や、基本的な移動手段として考えている場合は、現行モデルの在庫車や中古車も十分に検討価値があります。
最終的には、個人の価値観、使用目的、予算を総合的に考慮して判断することが大切です。可能であれば、実際に試乗して、ディフェンダーの魅力を体感してから決断することをお勧めします。そのユニークな存在感と走行性能は、数値だけでは表せない魅力を持っているからです。
ディフェンダーマイナーチェンジの総合まとめ
